就業規則に載せてはいけない規定まとめ②~人事編(二)~

■ 普通解雇事由

▶解説① 厳格な表記は削除する

就業規則の多くは、「勤務態度が著しく不良で業務に耐えられないとき」や「再三注意しても改善の見込みがないとき」等というように、「著しく」や「再三」等の修飾語を多用したり、「配転するも改善可能性がないとき」等と普通解雇にあたり、必要とされる要件を自ら厳格に定めてしまっている規定を多く見かけます。

就業規則に普通解雇事由を定める際には、むやみに自ら解雇の要件を厳格にするような定め方をせず、「著しく」や「再三」等のように修飾語等を多用しない定めをするのが適切です。

▶解説② 休職期間満了時の手続は解雇事由ではなく、当然退職とする

休職者が休職期間終了時に、けがや病気が治らず復職できない場合のような休職期間満了の手続を、解雇事由としている場合は削除するのが適切です。

労働契約の終了の仕方として、会社の一方的意思表示による「解雇」と、労使双方の特段の意思表示を要しない「当然退職」がありますが、「解雇」は、実務上も何かと労使間におけるトラブルのもととなりかねないため、休職期間満了時の手続としては「当然退職」としておくのが適切です。

休職期間を付与したという客観的な事実を前提に、「当然退職」により契約終了事由にすることには、妥当性があると考えられます。

▶解説③ 具体的列挙事由以外の事由に対応した包括規定を設ける

解雇の有効性を争われた場合、当然にその解雇事由が争点になります。

解雇事由に対する考え方として、就業規則に定めた解雇事由でしか解雇できないという考え方(限定列挙説)と、就業規則に記載していない事由でも解雇できるという考え方(例示列挙説)という2つの考え方があります。

実務上は、限定列挙説により就業規則に定めた事由でしか解雇できないという立場に立ったとしても、会社の解雇権限が限定されないようにするため、解雇事由規定には必ず包括条項を規定する必要があると考えます。

一般的な就業規則には、「その他上記各号に準ずる具体的事由があるとき」といった内容の包括条項が解雇事由に規定されていますが、さらに、「会社の従業員として適格性がないとき」として、「上記各号」に準じず、それらとは分離独立した独自の包括条項を定めるのが適切です。

大川社労士事務所
社会保険労務士 大川陽太郎
URL:http://www.okawa-lssa.jp

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