働き方改革関連法案を調べみました①~高度プロフェッショナル~

こんにちは。社会保険労務士の大川陽太郎です。

今現在、世間で話題になっている「働き方改革」の関連法案について、シリーズ化でお伝えさせて頂きます。
今回は同法案の目玉の一つである、「高度プロフェッショナル制度」について解説させて頂きます。

働き方改革関連法案は、平成30年6月29日に可決成立し、同7月6日に公布されました。
一部を除いて平成31年4月1日に施行されます。

■高度プロフェッショナル制度とは

「高度プロフェッショナル制度」とは、収入や業務の内容等に関する一定の要件を満たす労働者について、労使委員会の決議を経ることによって、労働基準法による以下の規制を除外する制度です。

  1. 労働時間(32条等)
  2. 休憩(34条等)
  3. 休日(36条等)
  4. 深夜割増賃金(37条4項)

つまり、今までの労働制度では、働いた時間の分だけ賃金が支払われていましたが、高度プロフェッショナル制度では働いた時間は賃金に反映されません。労働時間の規制がなくなるため、残業や時間外労働という概念自体がなくなります。

■対象となる業務

同制度の対象となり得るのは、「高度の専門的知識等を必要とし、その性質上従事した時間と従事して得た成果との関連性が通常高くないと認められる業務」で、その範囲は労基法施行規則で限定列挙する予定です。平成27年建議では、以下の業務を例示しています。

  1. 金融商品の開発業務
  2. 金融商品のディーリング業務
  3. アナリストの業務(企業・市場等の高度な分析業務)
  4. コンサルタントの業務(事業・事務の企画運営に関する高度な考案または助言の業務)

■対象労働者

同制度を対象となり得る労働者は、次の条件を満たす必要があります。

  1. 使用者との書面による合意に基づき職務範囲が明確に定められていること
  2. 1年間に支払われる見込み賃金の額が、平均の3倍相当程度上回る水準として省令で定めれる額(1,075万円以上となる見込み)が保証された者

■健康・福祉確保措置

同制度は、労基法の規制を除外する代わりに、以下の措置が義務付けれています。

  1. 健康管理時間を把握する措置を講ずること
  2. 1年を通じ104日以上、かつ、4週間を通じ4日以上の休日を与える
  3. 以下からいずれかを選択
  4. 勤務間インターバルを確保し、かつ1ヵ月の深夜業は一定回数以内とする
  5. 以下からいずれかを選択
    ⅰ勤務間インターバルを確保し、かつ1ヵ月の深夜業は一定回数以内とする
    ⅱ健康管理時間の上限設定
    ⅲ1年に1回以上の継続した2週間の休日を与える
    ⅳ臨時の健康診断を実施する

■まとめ

「高度プロフェッショナル制度」の対象者は、労基法の労働時間等の規制が外れるため、「残業代ゼロ法案」と呼ばれることもあります。また、長時間労働の危険もはらむため、長時間労働を防止するための措置や、健康管理が大事になってきます。

大川社労士事務所
社会保険労務士 大川陽太郎
URL:http://www.okawa-lssa.jp

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です