働き方改革関連法案を調べみました②~時間外労働の上限規制~

こんにちは。社会保険労務士の大川陽太郎です。

今現在、世間で話題になっている「働き方改革」の関連法案について、シリーズ化でお伝えさせて頂きます。今回は、「時間外労働の上限規制」について解説させて頂きます。

従業員の長時間労働や、会社の労務管理に影響のある重要な法改正になります。

■36協定の整理


従業員に時間外・休日労働をさせる場合、従業員代表と36協定(時間外・休日協定)を締結し、労働基準監督署に届出を行います。36協定を届出することによって、その協定の定めるところにより残業させても労基法違反にならないという刑事罰を免れる効力が発生します(36協定の届出せず、法定労働時間を超えて労働させると、罰則の対象になります)。

36協定の本来の趣旨として、締結・労働基準監督署への届出を義務付けることにより、時間外・休日労働を抑止するのが目的でしたが、現在の規定では、「特別条項」を結ぶことにより「上限なく時間外労働」に従事させることができました。

そうした現状が、長時間労働の要因といわれてきたため、働き方改革関連法案では、時間外労働の上限規制を全面的に見直しています。

■上限規制の詳細


【原則】
時間外労働の上限が法定化され、原則、1ヶ月45時間、1年360時間とされました。
36協定を締結する際には、「事業場の業務量、時間外労働の動向その他の事情を考慮して通常予見される時間外労働の範囲内で」、上記の限度時間を超えない時間を定めます。

【例外】
臨時的な特別な事情があり、上記の限度(月45時間、年360時間)を超える可能性がある場合は、一年のうち6カ月を超えない範囲内で、以下を限度に時間外労働の時間を設定しなければなりません。

  1. 1ヶ月に延長できる時間外労働は、最長でも100時間未満
  2. 1年に延長できる時間外労働は、最長でも720時間を超えない範囲内
  3. 2ヶ月、3カ月、4ヶ月、5カ月、6カ月のいずれのかの月平均時間外労働時間が80時間を超えないこと

■まとめ


時間外労働の上限規制により、時間外労働の上限が、原則、月45時間、年360時間なります。そして、特別な事情ある場合でも、年720時間、単月100時間未満、複数付き平均80時間を限度に設定することになりました。

施行日は、大企業は平成31年4月1日に、中小企業は平成32年4月1日に施行される予定です。

上限規制を超えて労働させた場合、6ヶ月以下の懲役または30万以下の罰則の対象になります。
今のうちに、従業員の長時間労働や、適正な労働時間管理の見直しを行いましょう。

大川社労士事務所
社会保険労務士 大川陽太郎
URL:http://www.okawa-lssa.jp

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