社会保険の月額変更届について①

こんにちは。社会保険労務士の大川陽太郎です。
今回は、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の「月額変更届」について、お伝えさせて頂きます。

昇給や降給などにより、給与の額に変動があったときは、要件に該当した場合は、月額変更届を年金事務所に提出しなければなりません。月額変更届は、従業員の社会保険料の計算や、年金事務所に納める社会保険料を正確に処理する上で、重要な手続になります。

■社会保険料(健康保険料及び厚生年金保険料)の計算方法

まずは、社会保険料(健康保険料及び厚生年金保険料)の計算方法についておさらいをしておきましょう。

社会保険料は「標準報酬月額」に保険料率をかけて算出されます。「標準報酬月額」とは、給料などの月額を区切りのよい幅で区分した額で、月額給与を「標準報酬月額表」に当てはめて、標準報酬月額を決定します。

以下の表は東京都の「標準報酬月額表」(平成30年度分)になります。
標準報酬月額

例えば、給与の総額が(通勤手当も含む)が243,000円だった場合は、上図の「標準報酬月額表」に当てはめると、標準報酬月額は240,000円になります。そして、健康保険料と厚生年金保険料は、以下の通りになります。

  • 健康保険料:240,000円×9.90%(※)=23,760円
  • 厚生年金保険料:240,000円×18.300%=43,920円

社会保険料は労使折半であるため、従業員が負担する保険料額は以下の通りになります。

  • 健康保険料は23,760円÷2=11,880円
  • 厚生年金保険料は43,920円÷2=21,960円

※健康保険料について、40歳以上65歳未満の方は、介護保険料を含むため保険料率は11.47%になります。

■月額変更届とは

昇給や降給などにより、給与の額に大幅な変動があったときは、実際に受ける給与と標準報酬月額との間に隔たりがないよう、標準報酬月額の変更を行います。これを「随時改定」といい、その手続を「月額変更届」といいます。

■月額変更届の要件

月額変更届は、次の3つの要件のすべてに該当したときに行われます。
1つでも欠ければ届出は必要ありません。

  1. 昇給や降給等の固定的賃金の変動、または給与体系の変更があること
  2. 変動月から3カ月間の給与の平均額と、現在の標準報酬月額に2等級以上の差があること
  3. 変動月以後、継続した3カ月の支払基礎日数がいずれも17日以上あること

次回「社会保険の月額変更届について②)」で、上記3要件について、詳細を確認していきましょう。

大川社労士事務所
社会保険労務士 大川陽太郎
URL:http://www.okawa-lssa.jp

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